-
仏教は科学なのか 私が仏教徒ではない理由
¥2,822
5%OFF
5%OFF
意識の哲学、認知科学の哲学を牽引する哲学者エヴァン・トンプソンの待望の初邦訳 本書は、仏教を「心の科学」と考える仏教モダニズムや、マインドフルネス流行に対する挑戦的論考である。 仏教のとらえてきた「悟り」や「涅槃」は、脳科学によって解明できるのか。 仏教における「無我」や「自我」は、現代哲学の議論とどのように関係するのか。 現象学、認知科学、仏教哲学を横断しながら、仏教の教義を再検討し、現代世界の仏教哲学を提案することで東洋と西洋を超える思想を探求する一冊。 "本書で語られている仏教に関する議論や認知科学の知識は、この先日本でも常識になると思います。" ――藤田一照(元曹洞宗国際センター所長、『現代坐禅講義 – 只管打坐への道』著者) "現代の意識の哲学において最も重要な哲学者のひとり、エヴァン・トンプソンの初邦訳。哲学・科学・宗教を横断する壮大な思考が、丁寧な論証によって綴られた一冊。ダライ・ラマと共に科学と宗教の対話の場を創設した神経生物学者フランシスコ・ヴァレラの意志を継ぐ哲学者が、現代の仏教と科学の関係をどのように捉えているのか。意識とはなにか、自己とはなにか、この本を読んであらゆる観点から考えてみて欲しい。" ――下西風澄(『生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる』著者) 書評 "評者は、日本の仏教文化に親しみ、その哲学的な意味にも関心を抱く者として、本書の明晰な議論展開にまさに蒙を啓かれる思いがした。…西田幾多郎や西谷啓治といった哲学者の思想にも精通するトンプソンの仏教論は、日常生活のなかで仏教に親しむ日本の読者に、さらに言えば仏僧の方たちにこそ、読んでほしいと思う。専門用語を一つひとつ詳述しているので、一般読者にもじっくりと読み解ける、刺激的な一冊だ。" ――「西洋の仏教受容を批判」情報学研究者・早稲田大教授 ドミニク・チェン【3/9 読売新聞朝刊書評】 "本書は仏教やマインドフルネスや宗教に関心のある者にとって避けて通れない問いを突き付ける。" ――「豊かな洞察へ導く説得的議論」宗教学者 鎌田東二【2/1 信濃毎日新聞書評】 日本語版序文より――エヴァン・トンプソン 『仏教は科学なのか(Why I Am Not a Buddhist)』は、西洋の歴史家が「仏教モダニズム」と呼ぶものに対する哲学的な批判の書です。仏教モダニズムは特に西洋において支配的な仏教の流れで、伝統的なアジア仏教の形而上学的・儀式的要素を軽視する代わりに、個人的な瞑想体験を強調し、仏教がキリスト教、イスラーム、ヒンドゥー教など他の有神論的な宗教とは違って合理的で経験的なものだという考え方を喧伝しています。西洋における多くの仏教指導者たちは、現代版の仏教徒の瞑想実践を教えることで仏教を紹介し、「仏教はもっとも科学に親和的(science-friendly)な宗教である」と語ったり、「実際のところ仏教はまったく宗教ではなく、むしろ哲学であり、生き方であり、あるいは特別な内観による心の科学に基づいたセラピーなのだ」と語っています。私はこうした態度を「仏教例外主義(Buddhist exceptionalism)」と呼び、それが神話であると主張しています。仏教例外主義は、仏教についての誤った考えと、宗教と科学についての誤った考えに基づいているのです。この主張を示すことが、本書の最大の目的となっています。 目次 日本語版序文 はじめに 第一章 仏教例外主義の神話 The Myth of Buddhist Exceptionalism 第二章 仏教は真実なのか? Is Buddhism True? 第三章 仏教は無我説か?―急ぐべからず No Self? Not So Fast 第四章 マインドフルネスへの熱狂 Mindfulness Mania 第五章 悟りのレトリック The Rhetoric of Enlightenment 第六章 コスモポリタニズムと会話 Cosmopolitanism and Conversation 科学・哲学・宗教を横断する思考 監訳者解説 下西風澄 「仏教モダニズム」を超えて 監訳者あとがき 藤田一照 訳者あとがき
-
ビーイング・ダルマ 自由に生きるためのブッダの教え
¥2,698
5%OFF
5%OFF
西洋仏教者に多大な影響を与えた高僧アチャン・チャーが語る【ダンマそのものになる道】 「自分自身を観るとき、私たちはそこにダンマを観ます。ダンマを観るとき、私たちはそこにブッダを観ます」 序文 ジャック・コーンフィールド 英語版訳者まえがき 謝辞 はじめに 第1章 ダンマを聞く 第2章 ダンマを理解する ダンマは今、ここに 仕掛けられた罠 第3章 ダンマを実践する 平安への道 戒(sīla)は幸福をもたらす ソンクラーン(旧正月の法話) 瞑想実践について 在家者の修行とは 猿に家を燃やさせてはならない なぜ人は出家をするのか 一日は容赦なく過ぎゆく ワット・パー・ポンの清道尼たちへの法話 第4章 ダンマを観る コンダンニャは悟りました 探究の終わり 第5章 ビーイング・ダルマ 因果を超えて ニッバーナに至る縁を生み出す 第6章 ダンマを説く 用語集 訳者あとがき (ジャック・コーンフィールド 序文より) アチャン・チャーは、在家の瞑想実践者であれ、政府の高官であれ、軍の将校であれ、彼の下を訪れた者には誰でもダンマを説きました。それは、なんでもありの説法でした。アチャン・チャーは、タイの在家仏教徒の間で一般的な、布施をし、功徳を積むという表面的な慣行には従いませんでした。彼は在家の仏教徒に慈しみと持戒を実践し、心を清め、執着と煩悩を手放し、ダンマを具現化することを求めました。そしてアチャン・チャーは、こうしたものこそが、仏道を歩むことによって得ることのできる、真の功徳なのだと主張しました。アチャン・チャーの教えは常に、私たちは現世において解脱が可能であることを思い起こさせるものです。強い意志と不屈の努力が伴えば、私たちは皆、悟りを開き、ブッダが経験した自由と平安を味わうことができるのです。本書を読むとき、どうかこのことを心に留めておいてください。じっくりと、咀嚼して読むようにしてください。本書が、あなたの探求の励みとなり、心の良薬となりますように。本書が、あなたの解脱のための指針となりますように。アチャン・チャーの言葉が、世界に真理の光をもたらしますように。本書の読者全てに、悟りがもたらされますように。 単行本: 360ページ 出版社: Evolving (2020/7/1) 言語: 日本語 ISBN-13: 978-4908148200 発売日: 2020/7/1 商品の寸法: 18.8 x 13 x 2.4 cm